TOP OF JAPAN   その4-山頂-

夕方に到着した時点でかなり寒かったが、深夜・出発時の8合目はめちゃめちゃ寒かった。話に聞いてはいたが、予想以上やった。気温だけじゃなく、かなりの強風が吹いていた。下山後知ったが、他のツアーで来た人たちは危険だからとガイドさんに止められたりもしていたようだ。自由行動のオレらは止めてくれる人もいなかったが。
他の登山客はみんな派手な色の上下揃いのカッパを着ていたが、オレはもちろんそんな物などない。用意する時間すらなかった。カッパは必要と聞いていたので、100均で買った上下で計210円の物を持っていった。ペラッペラで全く防寒の面では無力だがこれしか持ってなかった。サクさんもツヨシもカッパだけはちょっとマシなんを着てた。

8合目を出て約30分程、少し遅れたサクさんをツヨシと待った。遅れてきたサクさんが笑ってる。「おまえ、カッパ破れてるぞ」と。見てみるとズボンの方がビリビリになってる。さらに歩くとどんどん破れていく。あっという間に右足だけルーズソックスをはいた魚屋のおっさんみたいになった。わかる?

山頂に向けて登るこの道はなかなかの傾斜で、結構きつい。気圧のせいで頭も痛い。耳も痛い。しかし絶対弱音は吐かない。どんなに小さくとも、この一歩は確実に頂上に向かっているのだ。心の中で「負けるか、ボケェ」と繰り返し、歯をくいしばった。

そして歩き始めて約3時間。ついに3人は頂上に着いた。めちゃめちゃ寒い。もう早く下りたい。この頃、カッパはすでに下は跡形もなく、上もボロボロやった。
休憩所のような所に入り、サクさんがおごってくれたうどんと豚汁で体を温め、弁当を食べる。オレは真っ先にミートボールを食べた。ツヨシはご来光がまだ来ないか見に行ってた。
サクさんが弁当を開けた。!!ミートボールがない!!
「やべー、かばんの中にミートボール落としちゃった。」

こいつ、あほである。

いや、誤解のないように言っておくと、オレはミュージシャンとしての彼を本当に尊敬している。顔はまずいが、声はいいし、すばらしい曲を書く才能を持っている。
ステージでギターを手に歌う彼はすばらしいが、残念ながら、山での彼はあほである。
ずーっとかばんの中をゴソゴソしている。発泡スチロールの二つ折りの弁当箱に紙を巻いて、輪ゴムで止めたものから、いったいなぜミートボールの2個だけが飛び出すのか。
かばんの中を1周、2周して3周目あたりでツヨシが帰ってくる。すぐに事態を察知し、吹き出す。オレは静かに事を告げる。
「サクさん、かばんの中にミートボールはないっすよ。あるのはバッグの中じゃないっす、オレらのストマックの中っす。」
ツヨシとオレは我慢してたものを一気に吐き出し爆笑する。
「おまえらぁー!!!!」
オレはすでに自分のは食べてた。ツヨシは1つをサクさんにあげた。これがまずい。ほんまに食べさせないからいいのに。カッチカチの赤飯だけにするからいいのに。それをわからないツヨシのうわべの優しさみたいなんが、彼がイマイチ大成できない要因になってるとオレは思う。実際そう言った。それに対して彼がオレに言ったのは、非常にもっともなことだったが、とても傷ついたので、ここでは忘れる。

そんなこんなしてると太陽が出てきた。なるほど、きれいではあるが、人が多くて何かテンション上がらん。何より寒い。早く下山したい。一応写真に収め、ここからトークトゥミーのブログに投稿する。
義務は果たした。早く下山しよう。むきだしのセーターに霧で水分がしみこみ、その色がどんどん濃くなってく。穴の開いたジーパンはビチャビチャで、寒いを通り越して痛さを感じる。
早く下りたいのに、神社で金剛杖に焼印もらうとかいって並ぶ二人。
「オレはいらないっす。」とアピールするが報われず。結局一緒に並ぶ。次にサクさんがお守りを買うと言う。
「何を守ってもらうんすか!ゆってくれたらオレが守りますよ。早く下りましょ!」
完全無視。ミートボールのこと、怒ってんのか?
その後も火口見るやら、写真撮るやら、ダラダラして、やっと下りることになった。

つづく
f0082587_0222097.jpg

[PR]
by sonetaku | 2007-08-13 00:24 | 富士登山記 | Comments(3)
Commented at 2007-08-13 22:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2007-08-14 00:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2007-08-14 22:14 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


<< TOP OF JAPAN   ... 日記 >>